2013年3月30日土曜日

高岡市にて

深山奥山だより 3月30日マイナス3度 1683年の昨日3月29日 18歳の八百屋お七が火あぶりの刑になった。お七は前年の大火で出会った寺小姓と再会したい一心で放火、お七と同じ丙午生まれが嫌われるようになった。星のカレンダーより〓丙午生まれが嫌われる理由をはじめて知った。八百屋お七が愛おしくなって丙午生まれが気の毒になった。

2013年3月29日金曜日

高岡市内にて夕暮れの虹

深山奥山だより 3月29日0度 夕暮れの虹がとっても綺麗だった高岡市での家族旅行を思いだした。町がだんだん紅く染まっていく様子をホテルの部屋から眺めていた時、突然美しい虹が現れた。何年か前の思い出が昨日の事のように甦ってくる。今日は八百屋お七の日〓

2013年3月28日木曜日

蕗のとうが出てきた〓

深山奥山だより 3月28日0度 柔らかい雨が降っている。蕗のとうがあちこちに芽を出して、ようやく春が来たんだなと思う。荘川では春になるとまず蕗味噌を造る。細かく刻んだ蕗のとうを油で炒めて苦みをとり、砂糖、味噌などで味付けをする。長期保存の時は油を使わないようにしている。春一番の美味しさ〓あったかいご飯に添えていただく。それ以上に更に美味しいのが何と言っても蕗のとうの天ぷらだ。カロリーが気になりながらもついつい食べてしまう。旬の味だから楽しんでいただいている。

2013年3月27日水曜日

鷲ヶ岳

深山奥山だより 3月27日マイナス6度 寒の戻りでまだまだ寒い日が続いている。最近発見した絶景ポイントさくら卵鶏舎から見える鷲ヶ岳〓すっかり魅了されてしまった。富士山に似た美しい姿、郡上市の方から見るとまるで鷲が羽をひろげているように見えると言う。そういえば、鷲の後ろ姿にも見える〓山々に囲まれて飛騨人は祈りを捧げてきた。今も昔も山は変わらない〓純朴な人の心も変わらないで欲しいと願う。

2013年3月26日火曜日

カントリー音楽は最高〓

深山奥山だより 3月26日マイナス6度 再び寒さが戻ってきた。それでも元気いっぱいツバメ達は青空の中を飛び回っている。のどかな農村風景にこそカントリー音楽はよく似合う〓と主人は言う。少しずつ仲間と楽器を揃えていつか必ずカントリーの曲を演奏したい〓お店でライブをするのが夢らしい。カントリーな蕎麦屋に向かって私たちも大空を飛び立とう〓

2013年3月25日月曜日

電気記念日

深山奥山だより 3月25日1度 1878年明治11年の今日、日本で初めて東京銀座で50個のアーク灯が点灯し、電気の利用が始まった〓と星のカレンダーにある。荘川では大正15年11月白川村平瀬に、平瀬発電所が完成した。当時大白川電気株式会社であった。昭和2年2月25日黒谷校下、26日新淵校下、27日中野校下に初めて電燈がついた。昭和7年六厩地区外全村点燈を見るに至った。昭和3年7月三重合同電気と合併し、後中部電力株式会社に属した。今では電気無しに生活する事ができない〓電気記念日に感謝〓

2013年3月24日日曜日

春を運んで来た

深山奥山だより 3月24日マイナス6度 冷え込んだ朝だったけれど待ちかねていたツバメと黄セキレイが一緒にやって来た〓家の前の電線に留まって元気いっぱいさえずっている。雀が5羽昨年のツバメの巣辺りをチョロチョロして見ている。お出迎えなのか〓ふきのとうも顔をのぞかせている。今日は初物の蕗のとうの天ぷらをお出しする。

深山世婦子鳥

深山奥山だより 3月23日0度 深山世婦子鳥に勘左衛門が大阪に行っていた事が書いてある〓過ぎにし安永よつのはる、父なりける人のおおやけの、いましめをかうむりて、うき島守となりぬときき、わがみはなにはにありければ、風の音は夢かうつつかうたかたの波のうきねにながすうき名を〓父流罪の報を大阪にて受く〓とある。父甚兵衛が流されて行く時、勘左衛門はこの一大事の時にどこへ行っているのかと言われたと。遠い大阪の地でさぞかし断腸の思いであったろうと思うと、なおさら病に倒れた父の看病をなんとしても〓と故郷に決然と別れを告げたのではないか。折りにふれて思う。

2013年3月23日土曜日

どこの山〓

深山奥山だより 3月22日マイナス7度 高山から荘川に向かう途中に三尾河地区がある。桜たまご鶏舎辺り右手奥の山並みの間に美しい山が見える。みんなは知っているかも知れないけれど、私は数え切れない位行き来しているのに全く気がつかなかった。車で走ると一瞬の姿につい見落としてしまう。その地点を通り過ぎると又見えなくなる。昔徒歩で歩いた旅人にとっては貴重な地点だったかも知れない。あの山はなんと言う山〓と聞いたら、勘左衛門の書いた白川奇談にも出てきたあの鷲ヶ岳だった。毎朝一瞬の鷲ヶ岳地点で停まってその美しい山を見ながら感動している〓

どこの山〓

2013年3月21日木曜日

深山世婦子鳥

深山奥山だより 3月21日マイナス6度 昨日までの暖かさとは打って変わって又真冬に逆戻りしたような寒さに震え上がる。雪もちらついていたが風に吹き飛ばされていった。 春分の日の昨日は蕎麦のお店も少し忙しい1日だった。関西弁で楽しくお喋りしているお客様も見えた。まるで漫才を聞いているように面白かった〓賑やかで気取りがない関西の楽しい風に吹かれて春一番を感じた。

春分の日

深山奥山だより 3月20日0度 朝から釣り人達が川沿いに車を停めて思い思いに釣りを楽しんでいる。これから夏至まで太陽がだんだん高く昇り、昼の時間が長くなる。今朝は毎年いち早くやってくるムクドリの声がギャーギャーと聞こえた。もうすぐ黄セキレイやツバメ達もやって来る。お雛様も4月3日まで後わずかになった。今年はいつまで雪が残っているだろう〓

2013年3月20日水曜日

新島追悼編

深山奥山だより 3月19日0度 今日は更に暖かになり、田んぼや畑の雪がみるみる消えていく。釣り人も訪れるようになり少しずつ春の賑わいが感じられる〓新島追悼編に四月二十九日新島着船、翁は寺町といへる所におはすと聞きて、手のまひ足のふみ処もしらす、馳行て見れは、わつか二間に九尺はかりのあはらやに、あやしの小柴垣結まわし、其人とも見え給わす、老くろみ給ひし有様、十八年ふりの対面夢の心ちして、言葉よりさきに涙わき落いふすへもわきまへす、やや有て此年月の艱苦を問移り行しことともをつらつらに語らむとすれと、千々のくさくさ云ことの込合て、十日余りは寝食も忘るるはかり、腰や足をなでながら語りつつ有たり、それより看病の暇あるときは水をくみ薪を拾ひ、浜に出ては魚を求、かやうする事八年也、新島は豆州に属し、周り六里半家数三百六十軒、島人男女千八百余人、流人百五十人、女は山に入薪をとり、甘藷を作り、男は海魚を漁り、江戸の市まちにひさきて衣食とす〓ちょうど荘川町と同じような人口、山と海の
違いは勘左衛門父子にとってどのように感じられただろう。新島に思いを馳せる。

2013年3月19日火曜日

春の彼岸の入り

深山奥山だより 3月17日5度 暖かな朝〓今日は彼岸の入り。春分を中心に前後七日間を彼岸と言う。現世の此岸に対して向こうの彼岸〓先祖の供養に墓参りをする〓明日は新島追悼編 勘左衛門著作紹介〓

2013年3月18日月曜日

伊豆七島風土細覧

深山奥山だより 3月17日マイナス7度 春の彼岸の入り〓 勘左衛門が新島在島中に書いた本に伊豆七島風土細覧記がある。その一節によると〓島では男も女も酒を好むこと日照りに雨降る事を欲するごとく、邂逅来航の便に、国地の清酒を積来たれば、目の瞳に替えても是を飲みたがり、船場へ集まり来たり、紬、八丈縞の小切れなどを持て、船をあげるやあげざるに、争い代替て、そのままただちにひっかくる。酒といえばいかようの悪酒にても、舌に味ふすきのなければ、酒の良し悪しも知る事なし。それゆえ、新島の船頭八丈御用に渡る節は、東国の鬼ころしといふ厳酒を積行て、縞きれにしろかへ帰る。八丈へ往返すれば、格別の大利を得るとて、御用とさえいえば、われ先に争い望む事なり。かほどに酒を慕い溺るれども、貧乏人は生涯国方の美酒を飲むこと成らざるにより、年中作り上げし米をはじめ、粟も黍きびももろこし蕃藷の類も、あるかぎり酒に造りてどぶ酒と号し、家々に寄合て、絞るにもおよばず粕とともに大椀器にて無息に飲み干す。
面々我家を出る時は、鍬鍬くわすきをかたげ、或は斧鉈おのなたを持て耕樵の身振して出るといへども、酒ある所へ寄り集り終日濁酒にて宴酔し、飲み酔ふときは節もなき歌をうたひ、手足の乱拍子の踊りを面々に跳ねおどる。多くは焼餅踊とて、扇か団扇うちわを持て焼餅するときの身振りして踊り狂ふ。夕方になれば鍬や鍬に土をぬり、あるひは人の薪たきぎを借り背負て、何くわぬ顔して、汗を拭ふ真似して家路に帰る〓当時の島での暮らしぶりが手に取るようにわかり面白い〓勘左衛門さんはそれを暖かな眼で観察しながら記していたのだろう。

2013年3月16日土曜日

深山世婦子鳥

深山奥山だより 3月16日マイナス7度 今日も快晴風は強く冷たい〓三嶋勘左衛門政英〓正英とも書く〓は流人生活をしている実父上木甚兵衛が、病に倒れたことを聞いて新島に向かった。寛政二年1790年の暮れであったと。江戸へ上がって罪人として渡航の許可を待つこと数ヶ月、その間にしたためて故郷へ形見として送ったものが深山世婦子鳥の歌集〓 父を思い母を思う至情があふれていて、詠むものをしてその真心にうたれ、正英の人がらを偲んであまりがある。辞世の句を記して父とともに新島の土となる覚悟を述べている。と村史にある〓 式部の庵では勘左衛門正英の愛用していたと見られる笛と扇子が飾ってある。海風の強い新島で飛騨のふるさとを偲びながら笛を吹いたのであろうかと思い、じっとその笛を眺める。

2013年3月15日金曜日

世婦子鳥よぶこどり

深山奥山だより 3月15日マイナス10度 厳しい冷え込みの後は、気温が上がって風もなく一日中小春日和になる。荘川に棲む鳥の中にカッコウがいる。体はハトより少し小さく灰褐色で、お腹には白色に鷹に似た細かい横斑がある。夏日本に渡来して、モズやホオジロなどの巣に産卵する。鳴き声はカッコウと鳴くのでカッコウ鳥、又よぶこどりとも言う〓三嶋勘左衛門藤原政英詠として 深山世婦子鳥みやまよぶこどりの歌集がある〓父母を慕う心を呼子鳥よぶこどりに託して書かれているのか、カッコウと聞くたびに胸が切なくなる。

2013年3月14日木曜日

荘川に棲む動物達

深山奥山だより 3月14日マイナス3度 朝6時半頃三谷から三尾河にさしかかる道で川側から何か小動物が道路を横切って山手へ這い上がるのを見た。のろのろと行くので少し観察ができた。まるで小ぶりの毛皮の襟巻きが走っているようだった〓柔らかそうな金色の毛並み、足が短くて細長い体、四本の手足の先だけ黒い色をしていた。とっても美しい姿に思わず見とれてしまった。 帰って義父に聞くと、てん〓ではないか、てんはなかなか見る事がない〓と教えてくれた。とっても感動した。毎年春になると、実家の裏側のガラス戸にひよどりのつがいがやってくる。川沿いの畑にブルーベリーの木がたくさんあって、秋にはひよどり達がその実を目当てにやってくる。でもガラス越しに催促するのは同じつがいのひよどりで、春にやってくる。中を覗き込んでパンくずを催促する。雀もたくさんやって来て一人暮らしの母はとても喜んでいる。

古大盡こだいじん

深山奥山だより 3月13日マイナス3度 雨でみるみる雪解けが進む。固そうに見える雪も足で踏むとガサガサと崩れるように柔らかくなっていく。かってこの裏山を歩いた2月とは違って今は雪が落ち込んで歩けない。春はそこまで来ている。古大盡に〓おらがサハヨーおそよと歌約束は、歌で通るになぜ出て逢わぬ、心がはりをしたかよおそよ、心変をしたではないが、こよい旦那に客受られて、お茶の通いで暇がのうて出て逢へぬサハヨー〓風情豊かな民謡の世界にも春がきている。

2013年3月12日火曜日

古大盡こだいじん

深山奥山だより 3月12日マイナス12度 朝晩の温度差が大きくなる。蕎麦もそのおかげで美味しくなり、紅葉も美しくなる〓古大盡におらがサハヨーおせどのしょろしょろ川に、昔しゃ蛇じゃがすむ今亀がすむ、亀も亀じゃが人とる亀よ、昨日は四人とった今日は五人とりゃった、合わせ申せば九人の家内、そやにとってくれちゃ人のたねゃたえるサハヨー〓とある。あののんびり歩く亀が人をとる〓あまり結びつかない。何かを暗示しているのかも知れない〓と思うと又当時の人たちの暮らしぶりが思われる。

2013年3月11日月曜日

古大盡こだいじん

深山奥山だより 3月11日マイナス8度 寒さが又戻ってきた。三寒四温を繰り返しながら飛騨の遅い春はやって来る。荘川民謡 古大盡の続き〓 おらがサハヨーおせどに蜂が巣をかけた、蜂も蜂じゃが足長蜂で、足が六本あるはねが四枚ござる、顔に目がある尻に針が御座る、おらと殿まとごはいの下で、信の話をして居るとこを、西の方からブーンととんできて、殿の頭をしっくりゃさいた、おらもその時ゃ死のかやに思ったサハヨー〓なぜ足長蜂なのか〓唄にたくされた庶民の知恵は深い。

2013年3月10日日曜日

荘川民謡古大盡こだいじ

深山奥山だより 3月10日 雨 朝から雷鳴が轟き雨が降ってきた。雪が一気に解ける〓久しぶりの雷神の音に春を感じた。飛騨の春は花盛りの中一気に進む。飛騨つつじは、その深紅の色がことに目につく〓荘川民謡の古大盡の一節にきりょがサハヨーよいとてけんたいぶりゃおきゃれ、深山奥山その奥山の岩に咲いたる千重のつつじ、なんぼきりょよく咲いたかとて、人が手出さにゃそのみそのままではてるサハヨー〓と唄われている。

九十三歳のひな祭り

深山奥山だより 3月9日 0度 昨日で93歳のお誕生日を迎えた実家の母は、今税金の申告にと昔ながらの大きなそろばんを使って計算している。一応喫茶店を自営しているけれど、だんだん常連さんも高齢化でみえなくなり寂しくなった。赤字経営でもぼけ防止のためにとコーヒーもたてて頑張っている。一人暮らしの気ままさで、マイペースの1日をゆっくりと過ごしながら今年もお雛様を見る事ができたと喜んでいる。

2013年3月9日土曜日

白川奇談

深山奥山だより 3月8日0度 暖かい朝だと思ったら今年初めてマイナスを抜け出した。小鳥たちのさえずりが賑やかになる。白川奇談〓さんでん村にむかしよしある人も住けるにや、去ぬる寅の年新田をほりけるとて、兜のくわがたほり出せり、矢の根なども掘り出す事あり。牧ヶ野村に寺やしきあり、牧ヶ野祐乗とて蓮如上人の御弟子法義者也。文明明応の頃の人と見ゆる。牧ヶ野に狐塚と云所あり、むかし狐の穴山中に数限りなし、数十万の狐住けるよし。この山奥にうさぎが馬場、高山也、大えぼしか岳は郡上気良となる。小えぼしはあた岐さかい也、此山奥一色より四里奥に人倫たへたる所なり。魔所にしてわさびなど掘取と大にあれる也。〓と記されている。昔一色の奥山でどのような人たちが暮らしていたのだろう〓

2013年3月7日木曜日

雉が飛んで来て

深山奥山だより 3月7日マイナス6度 11時頃二階の窓に何かがぶつかったような音がした。バーンとかなりの衝撃音だった。裏側に出てみると、茶色いまだら柄の鶏大の鳥が横たわっていた。身動きしないまま息絶えていた。山鳥の雌だと思った。鷹などの猛禽類に追われて窓ガラスにぶつかる事がよくある。今日はたまたま近くの猟師小屋に数台のスノーモービルを積んだ軽トラックが止まっていて、猟師の人たちが集まっていた。山鳥を見ていただいたら、雉の雌だと言われた。猪も捕れたし今日は雉までご馳走になれて有り難いと喜んでくださった。かわいそうだけれど、血肉になって循環する自然の営みに雉も又生まれ変わってくるだろう〓と願いつつため息まじりに自宅に戻った。

2013年3月6日水曜日

ふたご座

深山奥山だより 3月6日マイナス10度 朝晩の冷え込みはまだまだ厳しいけれど、日中は春の訪れを感じるあたたかさだ。星空も春の予感を秘めている。宵の空の天頂に明るい星が二つ〓兄弟愛の象徴ふたご座のカストロとポルックスだ。兄カストルのほうがやや暗い。とある〓星空を見上げるたびに、この世のざわめきをしばし忘れて、悠久の宇宙の神秘に心奪われる〓 刻一刻と刻まれて行く宇宙の営み。この星を大切にしなければとふたご座の二つ星に誓う〓

2013年3月5日火曜日

啓蟄おつうちゃんも出てきた

深山奥山だより 3月5日マイナス10度 今日は啓蟄。星のカレンダーには、啓はひらく、蟄は虫が土の中に隠れていること。冬ごもりしていた虫たちも土から這い出てくる頃という意味。とある〓荘川はまだまだ連日マイナスの厳しい冷え込みが続いている。それでも今日は風も無く、あたたかで暦通りの一日だった。おつうちゃんも階段の踊場で久しぶりの小春日和にくつろいでいた。

白川奇談鷲ヶ岳

深山奥山だより 3月4日マイナス16度 白川奇談より〓 一色村より三奥に鷲ヶ岳あり、一色は鷲ヶ岳のとうなり、大高山なり。此山に鷲住て四五年に一度も見る事有、南方は郡上のわしみむら也。大むかし都より赤子を鷲がつかみとりて、此山に来り巣の中にて育て有けるを、わしみの大屋と言者、おろし取て養育し、此末孫鷲見藤三郎とて数十代、鷲見7ヶ村を領し幾百年を過しけるが、文明年中の頃にや、鷲見忠左衛門代に討死して断絶せり。鷲見の由緒右の事、鷲見にて委し。さまざまの言伝へありとぞ。〓 今は唄いつつ笑いつつ行く春の人であってほしいと願う〓

2013年3月4日月曜日

白川奇談

深山奥山だより 3月3日 ひな祭り 飛騨地方ではひと月遅れのひな祭りに なるので後1ヶ月お雛様を楽しめる〓 我が家に三島勘左衛門正英というご先祖様がみえる。深山呼子鳥、白川年代記、白川奇談など数々の書物を書き残している。白川奇談の中に、〓一色村のおくに昔は牧ヶ野さんでん赤崩れとて三箇村あり、牧ヶ野に寺やしきも有、城山もあり、何人の住し城ともさだかならず、此城山に三間ばかりの立岩、根は細く上ふとし、平なる所は九尺あり、此所魔所なりとてすう樵のたぐいも至る事なし。〓と書かれている。主人が狐塚という持ち山に山の手入れで出かけるたびに、あの山の大きな岩の切り立った様相はまるで城でもあったかのようだ〓と話していたのを思いだした。白川奇談には確かに城山があったと記されているのに、一色地区の人たちが知らないのは何故なのか謎は深まるばかり〓

2013年3月3日日曜日

庄川の解禁渓流釣り

深山奥山だより 3月2日 雪 いよいよ庄川の解禁なる〓雪が一日吹雪いて寒い釣り日となる。積雪はないけれど春一番の風が強い。式部の庵横にある小さな谷を大きな岩魚の影が走る事がある。禁漁間近秋のある日、義母が谷水を抜いて掃除をしようとした時、大きな魚がピチャピチャとはねていた。素手で捕まえたのは、30センチほどの主のような岩魚だった〓新聞にも掲載された。一色川はまだまだ大物の岩魚が棲みついている〓

2013年3月2日土曜日

帰って来たムサシ君

深山奥山だより 3月1日 弥生 雨 朝から一日中雨で雪がかなり消えて、道路は快適になった〓雪国にも春の兆しが感じられる。ムサシ君が突然帰ってきた〓少し痩せてどこかに閉じ込められていたのかもしれない。トコトコとついてきて新参者が居座った。一番大きな顔をして一日中グーグー眠り続ける。ご縁とは不思議なものだ。ものに動じないおとなしい猫ちゃんで主のような風貌をしている〓